2009年2月15日(日)(株)ヨシダにて第5回JEA関東甲信越静支部主催ウインターセミナーで岡口先生とデーブルクリニックを行います。
マイクロエンド2009 破折歯を考える
岡口 守雄 吉松 宏泰
前半は、マイクロエンドで役に立つ周辺器材を発表する。
私が日々の臨床の中で試行錯誤してきた国内で購入できる器具を用いてマイクロエンドドンティクスに役立つ周辺器材をご紹介したい。
また国外を含め現在5種類のMTAが手に入るが、MTAセメントの比較を紹介したい。
後半は、破折歯について私見を述べる。
エンドの世界では、破折歯=抜歯ということが定着しているが、接着歯学の世界では一概に破折歯=抜歯ではない。
マイクロスコープ、MTA、接着歯学これらの出現により従来、破折=抜歯であったが保存も可能なケースがある。
また破折歯と言っても破折線が歯冠部にあるのか、歯根部にあるのか、歯冠歯根部にあるのか、さらに垂直的なのか、水平的なのか、咬合由来なのか、エンド由来なのか、などによりさまざまな分類が出来る。そこで症例を交えて、破折の分類と破折歯の残し方を発表する。
東京港区虎ノ門開業 根管治療専門医同等レベルの治療 吉松歯科医院
マイクロエンド2009 Checking viewから Working viewへ
東京都開業 吉松歯科医院 吉松 宏泰
従来の根管治療は、実際の根管内を確認しながら感染部分を除去することが出来ず、経験やカンによる盲目的技術に頼るものであった。また大谷滿先生は感染部の取り残しがないかをサウンドチェッカーを用いて、音で根管形成の確認を行っていた。実際、目で確認しようと根尖部まで大きく拡大してしまうと将来的に歯根破折を起こすリスクが高くなってしまう。
近年、歯科におけるルーペ(拡大鏡)、マイクロスコープ(顕微鏡)が、話題に挙がっているが、その有用性は、誰もが一度でもマイクロスコープを体験してみればわかるであろう。マイクロスコープを使う最大のメリットは、暗くて狭い環境にある歯の内部(根管内)を“光”と“拡大”により見えるようにすることである。
しかし今日、歯科においてマイクロスコープを使用する際の治療器具は、歴史が浅くまだ発展途上の段階にある。例えば、通常の回転切削器具を用いると、そのヘッドが邪魔をしてどこを切削しているのかわからなくなるし、通常のハンドファイルを根管内に入れると、術者の手がマイクロスコープ下の視野を妨げてしまう。
現在、マイクロエンドドンティクスで用いられる根管治療用の超音波チップは、ステンレス製のみならずダイヤモンド付き、ジルコニウムコーティング、チタンコーティングされたさまざまな形態、大きさが各種発売されているが、コストが高く国内に発売されていない商品も数多い。
私が、日々の臨床の中で試行錯誤してきた国内で購入できる器具を用いてマイクロエンドドンティクスに役立つ周辺器材をご紹介したい。
略歴
1969 東京生まれ
1994 日本大学卒業
2002 吉松歯科医院開設