第27回日本顎咬合学会学術大会2009・6・20にて講演をします

マイクロエンド2009 根管充填材としてのMTAを考察する
吉松歯科医院 吉松 宏泰


根管治療は、現在ファンデーションレストレーションとして修復処置の下地作りとして考えられている。
根管充填材は、以前よりガッタパーチャーが用いられてきたが、リーケージの問題からレジロンなどの新たなる物に変わりつつある。数年前よりレジン系のシーラーが発売され従来のものよりリーケージの問題が少ないといわれている。
また、逆根管充填材としては、MTAが第一選択肢になってきた。生体親和性、辺縁封鎖性、水硬性のことを考えると通常の根管充填材としてMTAを考えるようになった。
2007年ようやくMTAが国内で発売されるようになったが、国外を含めると現在10種類のMTAが手に入る。そこで今回は、症例を通して、私が現在根管充填材としてMTAを用いている理由を発表する。
また破折歯について私見を述べる。エンドの世界では、破折歯=抜歯ということが定着しているが、接着歯学の世界では一概に破折歯=抜歯ではない。マイクロスコープ、MTA、接着歯学これらの出現により従来、破折=抜歯であったが保存も可能なケースがある。

Biomineralization Ability and Interaction of Mineral Trioxide Aggregate and White Portland Cement With Dentin in a Phosphate-containing Fluid Jessie F. Reyes-Carmona, Mara S. Felippe, Wilson T. Felippe.Journal of Endodontics  May 2009 (Vol. 35, Issue 5, Pages 731-736)を参考にMTAの最新情報を伝えます。

・ProRoot MTA-Gray (Dentsply-USA),
・ProRoot MTA-White (Dentsply-USA),
・MTA Angelus-Gray,
・MTA Angelus-Blanco (Angelus-Brazil),
・Aureoseal M.T.A.(Ogna-Italy)

・DiaRoot BioAggregate (Diadent-Canada)
・IBC BioAggregate(veriodental-Canada)
私が知っている範囲でもこれだけのMTAが売られています。
また、マーケットには出ていない研究段階のMTA BIO,Dentalcrte,
などが文献上では出てきます。


MTAの表面でどのようなメカニズムで生物学的に封鎖せれるのか、5種類以上あるMTAの違いなどを講演します。
ケースプレでは、完全に歯根破折している歯牙を保存させるケースを発表したいと思います。

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