根管治療後の寝れないほどの激痛―痛みはいつまで続く?
「歯の痛みで夜寝れない」「根管治療後に激痛が襲ってきた」そんな激しい虫歯の痛み。
一体いつまで続くのか不安になりますよね。
今回は、虫歯の痛みの原因や根管治療後の激痛について徹底解説!
痛みで寝れない場合の応急処置・対処法についても説明しますので、ぜひ参考にされてください。
「歯の痛みで寝れない…」痛みの原因は?
歯の痛みは虫歯の進行具合によって変わりますが、主に神経部分の痛みが考えられます。
初期の虫歯はほぼ自覚症状はありませんが、徐々に進行していくことで以下のような痛みが起こります。
- 食事の際の少し染みるような痛み
- ふとやってくるキーンとした痛み
- じっとしていられないほどのズキズキした痛み
このように時間の経過と共に、痛みの強さが増していきます。
歯の痛みはどこから来る?歯の構造の基本
人間の歯は、外側からエナメル質・象牙質・セメント質といった3つの組織で構成されています。
そして最も内側にあるのが、歯髄と呼ばれる歯の神経や血管を含む組織です。
エナメル質
エナメル質は人体の中で最も硬い組織で、厚さは約2~3ミリ。
私たちがいつも目にしているのは、このエナメル質です。
エナメル質には神経が通っていないため、虫歯菌に感染しても痛みや違和感などの自覚症状はありません。
象牙質
エナメル質のすぐ下にあるのが、象牙質です。
歯の大部分は、この象牙質から成り立っています。
象牙質も硬い組織ですが、とはいえエナメル質ほどの丈夫さはありません。
そのため象牙質まで虫歯が達すると、進行スピードも上がってしまいます。
象牙質そのものには神経はありませんが、その下には歯髄が通っているので、象牙質への刺激が内側に伝わり、痛みを生じることがあります。
セメント質
セメント質は、エナメル質・象牙質よりは柔らかい組織ですが、それでも人間の骨と同程度の硬さがあります。
歯肉の中に埋まっているので、本来外からは見えません。
ただし歯周病に感染すると、歯茎が低下しセメント質が露出してしまうので、虫歯にかかりやすくなってしまいます。
セメント質は、歯周組織の一部になります。
歯周組織には他にも、歯肉、歯根膜、歯槽骨などがあり、歯の機能を支える重要な組織です。
歯髄まで感染した虫歯は激痛に
これらの組織の最も内側にあるのが、歯髄です。
歯髄は神経と血管を含んだ組織で、歯に刺激を伝えたり、酸素や栄養を届けたりする役割を担っています。
虫歯を治療せず放っておくと、細菌は歯の組織を破壊しながら、内へ内へと侵入していきます。
細菌が歯髄にまで達すると、じっとしているのも耐えがたい激痛が襲ってきます。
痛みを取るためには根管治療が必要
痛みの原因である感染部分の除去が大原則となります。
そんな痛みを抑える処置法として、神経を抜くことが考えられます。
神経を抜く際は、歯髄ごとを全て取り除く必要があり、その後に根管と呼ばれる歯の根っこを洗浄・消毒し、歯の無菌化を目指します。
消毒後はすき間ができないよう薬剤を詰め、最後に被せ物で密閉して治療は終了です。
この一連の治療のことを、根管治療といいます。
根管治療には保険診療と自由診療がある
根管治療には、保険診療と自由診療があります。
それぞれ治療内容が大きく異なるので、自分に合った方を選ぶことが重要です。
保険診療による根管治療
保険診療は、「国民健康保険などの医療保険が適用される診療」のことを指します。
治療費の中から決まった割合だけ支払えばよいため、安く治療が受けられるというメリットがあります。
ただし、医療保険が適用されるのは「悪い箇所を治すための最低限の治療」なので、受けられる治療に制限があります。
使用できる歯科材料や治療器具も限られているので、自由診療に比べて再発リスクが高いというのがデメリットです。
審美性や仕上がりの質を求めることもできません。
自由診療による根管治療
一方自由診療は、医療保険が適用されません。
かかった治療費は全て患者さんの負担になるため、保険診療よりも高額になるというのがネックです。
しかし、自分が求める治療内容を自由に受けられるという大きなメリットがあります。
質の高い歯科材料や治療器具が使えるので、審美性や仕上がりを追求した治療を受けることもできます。
吉松歯科医院は、自由診療による質の高い根管治療を提供しています。
マイクロスコープや歯科用CTなどの最先端機器の導入により、難しい根管治療で非常に高い成功率を誇っています。
当院の根管治療の痛みの原因についてはこちらの記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
根管治療後の激痛はいつまで続く?痛みで寝れない時の対処法
ここからは根管治療後の痛みについてお話していきたいと思います。
痛み別の対処法についてもご説明しますので、参考にされてください。
食事や歯磨きの際のジーンと染みるような痛み
根管治療によって神経が過敏になっている可能性が考えられます。
神経を取り除いた後は痛みを感じることはありませんが、神経が残っている間は、食事や歯磨きなどによって、神経が刺激され、ジーンと染みたりズキズキ痛んだりといったことも考えられます。
——対処法——
根管治療中は、熱い物や冷たい物、刺激物などを口にしないようにしましょう。
硬い食べ物を避けたり、治療歯の反対側の歯で噛むようにするというのも有効です。
歯磨きの際は、柔らかめのハブラシを使ったり、ぬるま湯を使ってすすいだりすると、痛みを感じづらくなります。
それでも痛みが治まらなかったり悪化したりした時は再受診しましょう。
圧迫された様な鈍くて重い痛み
被せ物や詰め物によって、歯の周辺や歯茎に圧迫された様な痛みを感じることがあります。
通常は、1週間~数週間で歯に馴染み、痛みも徐々になくなっていきます。
——対処法——
1ヶ月以上経っても痛みや違和感が続く場合は、被せ物や詰め物が適合していないのかもしれません。
早めに歯科医院を受診しましょう。
そのまま放置しておくと、隣の歯に負担がかかったり、歯周組織が破壊されたりといった恐れがあります。
夜寝れないほどの激痛
安静にしていてもズキズキと激しい痛みを感じたり、夜寝れないほどの激痛がある場合は要注意です。
根管治療の失敗が考えられます。
——対処法——
根管治療では汚染された神経を全て取り除く必要があるのですが、ほんの少しでも取り残してしまうと強い痛みが生じます。
一時的に痛みを取りたい場合は、処方された痛み止めを飲んで様子を見ましょう。
処方箋がない場合は、市販の痛み止めを服用しても構いません。
ただし、痛み止めで痛みが治まったからといってそのまま放っておくのは危険です。
再治療が遅れると虫歯はますます悪化し、最悪の場合歯を抜かなければならないという事になりかねません。
痛み止めはあくまで応急処置として使用し、できるだけすぐに再受診しましょう。
歯の痛みの原因と根管治療の必要性|まとめ
今回は根管治療後の歯の痛みの原因について解説しました。
歯の痛みの強さは虫歯の症状によって変わります。
安静にしていてもズキズキと激しい痛みを感じる場合は、すでに歯髄まで感染が達している恐れがあるので、できるだけはやく根管治療を受けましょう。
根管治療中や治療後の痛みが気になる方は、自由診療による治療がおすすめです。
痛みに配慮した治療や、再発防止に効果的な最先端治療を受けることができます。
治療中や治療後の痛みに不安のある方、根管治療について疑問のある方は、ぜひ一度当院にお問い合わせください。
経験豊富な歯科医師、吉松歯科医院の吉松宏泰が自分の歯だと思って、親身になって治療にあたらせて頂きます。
当院では、患者様一人一人とじっくり向き合って治療を行うために、完全予約制とさせて頂いています。
来院される前に、まずはご予約をお願いいたします。
初診時には1時間ほどかけて検査やカウンセリングを行います。診察後のお時間に余裕を持ってお越しください。