根管治療の詳しい手順とは―。虫歯や神経治療の仕組みを徹底解説!
虫歯が悪化すると、歯の神経(歯髄)が細菌に感染し、激しい痛みを伴います。
痛みを抑えるためには、根管治療によって細菌に侵された歯冠部や歯髄を取り除き、歯の根っこの奥まで徹底的に洗浄・消毒する必要があります。
今回はそんな根管治療の詳しい手順について解説していきます。
歯の神経の役割や、虫歯を放置した場合の抜歯のリスクについても説明しますので、ぜひご覧ください。
歯の神経について
歯の中心には、歯髄と呼ばれる歯の神経が通っています。
歯髄には神経以外にも、血液や免疫細胞が含まれており、歯に栄養と酸素を届ける重要な役割を担っています。
虫歯の感染が歯髄にまで及ぶと、じっとしていられないほどの痛みが生じるため、根管治療で歯髄を取り除き、根管内を洗浄しなければなりません。
歯の神経を抜く治療のことを抜髄と呼びます。
虫歯の完治には早期治療が一番
抜髄治療には、痛みが取れる・虫歯の進行を止められるというメリットがある一方、歯が変色したり、脆くなったりといったデメリットもあります。
神経を残せるに越したことはないため、虫歯が神経に達する前の初期段階の内に治療を行うことが重要です。
初期の虫歯であれば通院も少なく済むため、患者さんの負担も軽くなります。
ただし初期の虫歯は痛みや違和感などの自覚症状がほとんどなく、自分で気付くのは難しいため、日頃から歯科医院で定期健診を受診することが望ましいです。
根管治療にかかる治療回数や治療期間については下記の記事で詳しく説明していますので、こちらも併せてご覧ください。
虫歯の放置がもたらす5つのデメリット・危険性
虫歯は自然に完治することはありません。
たとえ痛みを感じない期間があったとしても、その間も虫歯の進行は着々と進んでいます。
虫歯の放置することによるデメリットは、下記の通りです。
- 抜歯しなければならなくなる
- 食欲不振・消化不良に陥る
- 口臭が悪化する
- 頭痛や肩こり等の慢性的な体調不良
- 脳・心臓疾患を引き起こすことも
このように、虫歯の影響は口腔内だけに留まらず、全身の不調や深刻な健康被害をもたらすことがあります。
虫歯菌が血液に入り込んで全身を循環することで、脳や心臓疾患といった命に関わる病気を引き起こす恐れも。
「たかが虫歯」と軽視せず、少しでも不調を感じたらすぐに歯科医院を受診しましょう。
早期治療を行うことで、完治の確率が上がり、治療にかかる費用も抑えられます。
下記の記事では、根管治療の費用の目安について具体的に説明しています。
保険診療による治療と自由診療による治療のそれぞれのメリット・デメリットについてもまとめましたので、ぜひ参考にされてください。
根管治療の手順をわかりやすく解説
ここからは、根管治療の手順について詳しく説明していきます。
根管治療は大きく分けて8つのステップで進められていきます。
患者さんの症状を正確に把握するため、問診を行います。
口腔内の写真やレントゲン、CTなど様々な診査を重ねて口腔内状況を診断します。
患者さんに苦痛を与えないため、通常は必ず麻酔をしてから処置へと入ります。
悪化した虫歯は麻酔が効きにくいことがあるため、痛みが強い場合は麻酔を増やすなどして対処します。
麻酔後、唾液が象牙質、特に根管内に入るとその時点で感染が始まってしまうため、唾液が入らない様な清潔な環境にしてから治療に入ります。
本院の根管治療は、全てのステップでラバーダム防湿の処置を用いて行います。
歯の表面の歯冠部を削って、感染部を除去します。
汚染された神経が露出したら、様々な器具を使って根管内の細菌も徹底的に取り除いていきます。
感染部を除去したら、細く入り組んだ根管を、太く真っ直ぐな形状へと削っていきます。
この物理的根管形成によって、根管内の隅々まで薬が行き届く器作りを行います。
物理的根管形成のあとは、化学的根管形成へと入ります。
EDTAや次亜塩素酸などの滅菌作用の高い薬剤を用いて、レーザーを活用しながら根管内を洗浄します。
根尖部をMTAやバイオセラミックス系の材料で封鎖します。
これによって、根尖部の歯周組織の治癒をより促進させ、根管内を健康な状態にさせます。(=根管充填)
支台築造もまた細菌の介入や接着をする為湿度の影響をとても受けやすいので、必ずラバーダム防湿のもと行います。
当院では、接着性に優れたグラスファイバーレジンによって支台築造を行います。
以上が吉松歯科医院の根管治療の大まかな手順です。
しかし、細かい治療方針や治療内容は歯科医院によって様々です。
保険診療と自由診療では使用設備や選べる歯科材料が異なり、それによって治療の成功率や再発予防、仕上がりの美しさが大きく左右されます。
根管治療を受ける際は、事前にホームページ等で治療内容を確認し、自分が納得できる治療を行う歯科医院を選ぶことが重要です。
吉松歯科医院の根管治療
感染部を残したまま治療を終えたり痛みが治まったからといって途中で通院をやめてしまうと、歯の内部で細菌が繁殖し、虫歯はあっという間に再発してしまいます。
そのため根管治療は非常に精密さを要する治療とされており、また患者さん一人ひとりの虫歯の状態によって必要な処置も変わるため、何回にも分けて計画的に治療を行わなければなりません。
当院では、虫歯の完治と再発防止のための最善の治療法として、上記8ステップで自由診療による根管治療を進めていきます。
当院なら世界最高レベルの根管治療が受けられます
診断や治療は整形外科や脳外科でも用いるマイクロスコープや歯科用CT等を用いて行い、歯科材料にも最高品質のものを揃えています。
他の歯科医院で「要抜歯」と診断されながら歯の温存治療に成功した事例も多数あるため、他院での治療方針に疑問を感じられた方や再発リスクを抑えたい方、仕上がりの美しさを求めたい方は、ぜひ吉松歯科医院にご相談ください。
根管治療の詳しい手順|まとめ
今回は根管治療の詳しい手順について解説しました。
虫歯を放っておくと、食欲不振や消化不良、口臭のリスクに加え、全身の不調や心臓疾患といった恐ろしい健康被害を引き起こします。
早期治療に努めることで、治療回数や治療費用を抑えられ、患者さんの負担も少なく済むため、痛みや違和感を感じたらすぐに歯科医院を受診しましょう。
そして一度根管治療に入ったら、必ず治療が完了するまで来院してください。
治療回数や治療期間に関するご要望・ご質問をお持ちの方は、ぜひ一度当院にお問い合わせください。
経験豊富な歯科医師、吉松歯科医院の吉松宏泰が、患者様に親身に寄り添って治療にあたらせて頂きます。
当院では、患者様一人一人とじっくり向き合って治療を行うために、完全予約制とさせて頂いています。
来院される前に、まずはご予約をお願いいたします。
初診時には1時間ほどかけて検査やカウンセリングを行います。診察後のお時間に余裕を持ってお越しください。