腐った歯は抜くしかない?放置リスクと治療方法をご紹介

歯が黒ずんできたり、噛むと強い痛みを感じたり、口臭がきつくなったと感じることはありませんか。

それは虫歯が進行し、歯の内部が腐敗しているサインかもしれません。

腐った歯は放置して自然に治ることはなく、時間の経過とともに症状が悪化していきます。

さらに口の中だけの問題ではなく、顎の骨や全身の健康に影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。

本記事では、腐った歯に現れる典型的な症状や放置した場合に生じるリスク、歯科医院で受けられる具体的な治療方法について解説します

目次

腐った歯の症状

腐った歯の症状

腐った歯の症状は次のとおりです。

  • 黒ずみや変色 
  • 口臭や膿のにおい 
  • 強い痛み・腫れ 

順番に解説します。

黒ずみや変色

腐った歯に最初に現れやすいのが黒ずみや変色です。

初期の虫歯は白や茶色の小さな斑点として現れますが、進行すると歯の内部の神経や血管が壊死し、歯全体が黒っぽく濁った色になります

特に過去に神経を取った歯が時間を経て黒ずんでくる場合、内部で再び細菌が繁殖し、感染が進んでいる可能性があります。

見た目の変化は単なる審美的な問題にとどまらず、歯の中で深刻な病変が起こっている証拠とも言えるのです。

口臭や膿のにおい

腐った歯は細菌が大量に繁殖するため、強い口臭や膿のにおいを伴うことがあります

歯の根の先に膿が溜まると、歯茎に小さな穴をつくり、そこから膿がにじみ出て口腔内に不快なにおいを広げます。

通常の歯磨きやマウスウォッシュでは改善せず、時間が経つほど口臭が悪化するため、本人だけでなく周囲の人にも気づかれることが多いのが特徴です。

この段階まで進んでしまうと、単なる口臭対策では解決できません。

強い痛み・腫れ

腐った歯は進行すると強い痛みや腫れを引き起こします

噛むたびに鋭い痛みを感じる、夜眠れないほどのズキズキとした痛みが続くなど、生活に支障をきたすほど症状が強くなるのです。

歯茎が腫れて赤くなったり、押すと膿が出たりする場合もあります。

市販の鎮痛薬で一時的に和らげることはできても、原因となる細菌感染を取り除かない限り症状は再発します。

腐った歯を放置するリスク

腐った歯を放置するリスク

腐った歯を放置するリスクは次のとおりです。

  • 顎骨への感染
  • 全身疾患への影響

それぞれ説明します。

顎骨への感染

腐った歯の細菌は、根の先から顎の骨にまで広がり、周囲の組織に深刻な炎症を引き起こすことがあります

炎症が続くと膿が袋状にたまって圧力を生じ、やがて骨の一部を溶かしてしまう危険があります。

この状態になると、歯がぐらついて噛みにくくなったり、顔の片側が大きく腫れたりするなど、日常生活に大きな支障をきたします。

さらに症状が進行すると顎骨の吸収が進み、インプラント治療が適用できなくなる場合や、膿の除去や骨の再建を伴う外科手術が必要になるケースも少なくありません。

早期に治療を行わなければ、歯を失うだけでなく、顎の骨そのものに長期的なダメージを残す可能性があるのです。

全身疾患への影響

腐った歯を放置することは、全身疾患のリスクにもつながります

細菌が血管を通じて全身を巡ると、心臓の内膜に炎症を起こす細菌性心内膜炎や脳梗塞の原因となることが知られています。

糖尿病を悪化させる要因にもなり、高齢者に多い誤嚥性肺炎の引き金となることもあります。

口の中で起きている小さな炎症が、全身の健康に重大な影響を及ぼす可能性があるため、放置は非常に危険です。

腐った歯の治療方法

腐った歯の治療方法

腐った歯の治療方法は以下のとおりです。

  • 根管治療 
  • 抜歯して入れ歯やブリッジ 
  • インプラント治療

順番に解説します。

根管治療

腐った歯でも、状態によっては根管治療によって歯を残せる場合があります

根管治療では、歯の内部にある感染した神経や血管を取り除き、根管を専用の器具で洗浄・消毒してから薬剤で密閉します。

こうすることで細菌の再侵入を防ぎ、歯の寿命を延ばすことが可能です。

根管治療は非常に精密な処置で、歯科医師の技術や設備によって結果が左右されるため、専門性の高い歯科医院を選ぶことがおすすめです。

港区でおすすめの根管治療ができる歯科医院は下記のページで解説しているので、合わせて参考にしてください。

抜歯して入れ歯やブリッジ

細菌感染が進みすぎて歯を保存できない場合は、抜歯が避けられません

抜歯後は入れ歯やブリッジで失った歯の機能を補います。

入れ歯は取り外しが可能で比較的費用も抑えられる一方で、違和感を覚えやすいという欠点があります。

ブリッジは両隣の歯を削って連結するため固定力に優れ、見た目も自然ですが、健康な歯を削らなければならないというデメリットがあります。

いずれも生活習慣や口腔内の状態に応じて選択する必要があります

インプラント治療

インプラント治療は、顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法で、天然の歯に近い噛み心地を得ることができます。

見た目も自然で長期間安定するという利点があり、周囲の歯を削る必要がないのも大きなメリットです。

ただし手術が必要で費用も高額になりやすく、全身疾患や骨量不足によっては適応できない場合があります

港区でインプラント治療を受ける際に信頼できる歯科医院は以下で紹介しているので、ご参照ください。

腐った歯の症例紹介

腐った歯の症例紹介

専門的には「腐った歯」との表現はないですが、わかりやすい表現として記載します。

腐った歯の症例1

感染根管治療のため麻酔を行い、ラバーダム防湿を通法道理に行った。そして善意が治療した冠を外すと、見ての通り腐食している状態になっている。

次に金属の土台、メタルポストが入っているので、余計な歯質を削らないように外した。

次に根管内の感染部を除去して、前医が根管充填したガッタパーチャを除去した。

可能な限り変色している歯質は、除去したのですが、削りすぎると歯の強度が弱くなってしまうので慎重にう蝕検知液を用いながら削って行った。

根管内を削って行くと、垂直性の破折線を確認した。

標準的な診断機基準ではこの写真が取れると根管治療が終了で、抜歯となる。しかし吉松歯科医院では垂直性の破折でも可能な限り接着技術を用いて歯の保存をしている。

破折線に接着剤を流し込んだ写真。

腐った歯は放置せず歯科医院での治療を優先しよう

腐った歯は放置せず歯科医院での治療を優先しよう

腐った歯は自然に治ることはなく、放置するほど症状は悪化し、全身の健康にまで深刻な影響を及ぼします

歯を抜かずに残せる可能性がある根管治療から、抜歯後の入れ歯やブリッジ、インプラントまで治療方法はさまざまですが、いずれも早期に治療を開始することで選択肢が広がります。

痛みや口臭、変色といった症状を感じたら自己判断で放置せず、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう

吉松歯科医院では経験豊富な歯科医師が初回は60分ほどの丁寧な治療説明を行っています。

歯の痛みや口臭など気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください

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