根管治療を途中で放置するリスクとは?痛みの悪化や抜歯に繋がる
虫歯を治すために根管治療を受けたものの、治療の痛みに耐えきれずに途中で放置している方もいるのではないでしょうか。
しかし、根管治療を途中で放置するとさまざまなリスクが起こる可能性があるため、必ず最後まで治療を受けることをお勧めいたします。
そこで今回は、根管治療を途中で放置するリスクや痛みから解放されるためのポイントについて解説していきます。
根管治療を途中で放置するとどうなる?
根管治療を途中で放置すると、どのようなリスクが起こりうるのでしょうか。
例えば、以下のようなリスクがあげられます。
- 虫歯がさらに進行して痛みが悪化する
- 虫歯に隣接する歯も感染する
- 最終的に抜歯しか解決策が残らなくなる
根管治療を放置しても、決して虫歯が治るわけではありません。
痛みを感じなくなったとしても、実際には虫歯がどんどん進行している可能性があるのです。
では、それぞれのリスクについて詳しく解説していきましょう。
虫歯がさらに進行して痛みが悪化する
根管治療は1回の治療で終わることはなく、完治を目指すためには1~7回ほど通う必要があります。
しかし患者さんの中には、治療時間が取れなかったり、治療後の痛みに耐えられず、途中で放置してしまうことがあるのです。
まだ虫歯菌を取り切れていない状態で放置すれば、当然のことながら虫歯はどんどん進行していきます。
結果的に虫歯の感染が広がり、痛みが悪化する恐れにつながります。
虫歯に隣接する歯も感染する
根管治療では、抜髄(ばつずい)といって歯の神経を抜く処置を施します。
神経を抜くとそれまで感じていた歯の痛みが解消されるわけですが、そこで安心して根管治療を途中で放置してしまう方は少なくありません。
しかし、痛みを感じなくなったからといっても、虫歯菌はまだ根管内にあるのです。
この段階で放置すれば、虫歯が進行するだけでなく隣接する歯も虫歯菌に感染してしまう可能性が出てきます。
虫歯を増やさないためにも、根管治療は必ず最後まで受けることが大切です。
最終的に抜歯しか解決策が残らなくなる
根管治療を途中で放置していると、痛みが強くなる恐れがあります。
それでも放置し続けると歯髄まで感染して、逆に痛みを感じなくなり「治った」と勘違いしてしまうケースも少なくありません。
そのまま放置した結果、根管治療ではどうにもできなくなり抜歯せざるを得ない状況になるため注意が必要です。
できるだけご自身の歯を残していただくためにも、根管治療は途中で放置しないようにしましょう。
根管治療はなぜ必要?その重要性について
根管治療を途中で放置してしまっている方は、早めに治療を再開することをお勧めいたします。
しかし「痛みも感じないし必要ないのでは?」「治療が痛くて受けたくない」と考えている方もいることでしょう。
そこで今一度、根管治療の必要性、そして重要性について解説していきます。
根管治療は、虫歯を治すという目的だけでなく、放置することで起こりうるさまざまなリスクを防ぐ目的もあるのです。
根管治療が必要な理由①根管内の痛みや炎症を解消するため
根管治療が必要な理由としては、まず根管内の痛みや炎症を解消するためです。
根管内や歯髄周辺に炎症が起こると、痛みがどんどん増していきます。
場合によっては、夜眠れなくなることもあり生活に支障をきたしてしまう可能性もあるでしょう。
こういった問題へと発展させないためにも、根管治療を受けることはとても重要なのです。
根管治療が必要な理由②抜歯という選択肢を避けるため
虫歯の進行が進むと歯髄まで感染し、歯を内側から脆くしていきます。
さらに放置すると歯根の先で膿が溜まることもあり、場合によっては抜歯しなくてはなりません。
「できるだけ自分の歯を残したい」「自分の歯で食事を楽しみたい」と考える方は、なおのこと抜歯という選択肢を避けるためにも、根管治療を受けましょう。
根管治療が必要な理由③歯だけでなく全身的な症状を予防するため
最初は「たかが虫歯」と思っていても、放置していればやがて全身に感染が進むことがあります。
例えば、歯を支えているあごの骨が炎症を起こして化膿する「顎骨炎(がくこつこつずいえん)」に発展するケースもあるのです。
他にも「蜂窩織炎(ほうそうえん)」といって、皮膚の感染症を引き起こすリスクもあります。
こうした症状を予防するためにも、根管治療で感染部の除去をして虫歯を治すことが重要です。
マイクロスコープなどによる精密根管治療を選ぶことが大切
根管治療を途中で放置すると、さまざまなリスクがあることをお話しました。
一方で根管治療を完了しても、失敗に終わってしまい虫歯が再発するケースもあります。
根管治療は非常に難易度の高い治療で、歯科医の経験・技量に頼る部分が大きいです。
しかし最近では、マイクロスコープなどを用いた精密根管治療を行なっている歯科医院も増えています。
そうした精密根管治療を行なっている歯科医院を選ぶことで、再発リスクを軽減させることが可能です。
精密根管治療では、どういった治療を行なっているのかご紹介していきます。
細く複雑な根管内を拡大して治療できる
精密根管治療では、医科用のマイクロスコープを使って細く複雑な根管内を拡大して治療を行います。
マイクロスコープを使えば、感染した部分を2〜30倍に拡大することができるため、肉眼で治療するよりも精密な処置を施すことが可能です。
他院で抜歯と言われた歯でも、精密な治療を行えば残せる可能性もありますので、ぜひ当院にご相談ください。
歯科用のCTを使って精度を高める
マイクロスコープだけでなく歯科用CTを用いた治療によって、三次元的な解剖学的な形態を把握することが可能です。
CTを使えば、さまざまな方向から立体的に感染部を確認することができるので、「歯根の先端にある炎症の状態」「周辺の歯は問題ないか」といったことも確認できます。
このように、根管治療の成功率を高めたものが精密根管治療です。
ラバーダム防湿による細菌の侵入を防ぐことが可能
もう1つ、精密な根管治療を行ううえで欠かせないのが「ラバーダム防湿」です。
ラバーダム防湿とは、雑菌の侵入を防ぐゴム製のマスクのようなものをいいます。
海外では一般的に普及したものですが、日本においてはラバーダム防湿をしている歯科医院は少ないです。
当院では、ラバーダム防湿を徹底して治療にあたります。
根管治療は放置せず吉松歯科医院にご相談ください
今回は、根管治療を途中で放置するとどうなるのかという点についてご紹介しました。
根管治療を放置すると、虫歯の悪化や抜歯といったリスクが出てきます。
他にも歯だけでなく全身に症状が広がる可能性もあるため、放置せず最後まで受けるようにしましょう。
当院では、精密根管治療により精度の高い治療を行なっています。
これまで放置していた虫歯が悪化してしまった方、他院では抜歯と言われた方もまずは当院にご相談ください。
経験豊富な歯科医師、吉松歯科医院の吉松宏泰が、患者様に親身に寄り添って治療にあたらせて頂きます。
当院では、患者様1人1人とじっくり向き合って治療を行うために、完全予約制とさせて頂いています。
来院される前に、まずはご予約をお願いいたします。
初診時には1時間ほどかけて検査やカウンセリングを行います。診察後のお時間に余裕を持ってお越しください。